シュトゥットガルト(ドイツ) – ボッシュの経営責任体制は、長期にわたる計画を経て2022年1月1日より新世代に移行します。監査役会会長およびロバート・ボッシュ工業信託合資会社の代表社員であるフランツ・フェーレンバッハが退任し、シュテファン・アーセンケルシュバウマーが後継します。取締役会会長職は、フォルクマル・デナーからシュテファン・ハルトゥングに変更となります。デナーは、ボッシュ・グループの科学顧問として量子テクノロジーの研究に専念します。クリスティアン・フィッシャーは、ボッシュ取締役会副会長に、マルクス・ハインは、モビリティ ソリューションズ事業部門長に就任します。新たに財務担当取締役に就任するマルクス・フォーシュナーを含め、ボッシュ取締役会は7人体制となります。ボッシュは、今回の新たな人事により、創業者のロバート・ボッシュが望んだであろう、強力で有意義な会社の発展を継続できる態勢が整ったと確信しています。

ロバート・ボッシュ工業信託合資会社ならびにロバート・ボッシュGmbHの監査役会および取締役会の人事異動は、2022年1月1日付けで発令されます。詳細は、下記の通りです。

フランツ・フェーレンバッハ(71歳)は、2021年12月31日付けで退任し、ボッシュにおける約47年の勤務を終えることになります。同時に、ロバート・ボッシュ工業信託合資会社も退任します。フランツ・フェーレンバッハは、2012年7月1日からロバート・ボッシュGmbHの監査役会会長ならびにロバート・ボッシュ工業信託合資会社のジェネラル パートナー(無限責任社員)および代表社員を兼任してきました。フェーレンバッハは、米国のロバート・ボッシュ・コーポレーション(オートモーティブグループ)やモビリティセグメントのさまざまな事業部の経営管理を含む多様な役職を経て、1999年にロバート・ボッシュGmbHの取締役会に加わり、2012年まで会長を務めました。株主と監査役会は、フランツ・フェーレンバッハの会社への長年の貢献と素晴らしい功績に敬意を表しています。創業家を代表して、クリストフ・ボッシュは次のように述べています。「フランツ・フェーレンバッハのボッシュへの尽力は素晴らしく、約47年もの実績については説明するまでもありません。近年は、会社の事業運営のかじ取りを成功させた後に、監査役会会長と工業信託合資会社の代表社員を務め、自らの豊富な経験と優れた洞察力を会社のために役立ててきました」

シュテファン・アーセンケルシュバウマー(65歳)は、2013年からロバート・ボッシュGmbHの取締役会副会長を、2010年から財務担当取締役を務めました。2021年12月31日付けで取締役を退任し、2022年1月1日付けでボッシュの監査役会に会長として加わります。2018年からロバート・ボッシュ工業信託合資会社のリミテッド パートナー(有限責任社員)であったアーセンケルシュバウマーは、今後、共同経営者会のジェネラル パートナー(無限責任社員)兼代表社員となります。アーセンケルシュバウマーは、1987年に商業研修生としてボッシュでのキャリアを開始した後、部、工場、事業部門レベルでのさまざまな専門職や運営責任、さらには事業部長としての時期を経て、財務担当取締役に就任し、将来を見据えた堅実な財務政策を展開しました。共同経営者会と監査役会は、最近まで長年にわたり取締役会副会長と財務担当取締役を務め、功績を成し遂げてきたアーセンケルシュバウマーに敬意を表し、新たな役割での成功を期待しています。

取締役会の人事異動
フォルクマル・デナー(64歳)は、ボッシュにおける計36年(取締役16年、CEO職10年)という長きにわたる功績を経て、2021年12月31日付けでロバート・ボッシュGmbH取締役会を退任します。これは、再び研究に専念したいというデナーの希望によるもので、量子テクノロジーの分野におけるボッシュの科学顧問となります。ロバート・ボッシュ工業信託合資会社の共同経営者会には、引き続きゲストとして参画します。

デナーは、先駆的な科学研究の知見から最先端のテクノロジーを生み出し、人類に役立てることに常に関心を抱いてきました。たとえば、社内でのMEMSセンサーテクノロジーの確立に大きな役割を果たしました。ボッシュは現在、自動車市場と消費財市場の両方において、この分野でグローバル市場をリードしています。量子物理学博士号を持つデナーは近年、人工知能(AI)とモノのインターネット化(IoT)を組み合わせたAI・IoTの可能性を活用できるよう、会社全体の態勢を整えてきました。

出資者と監査役会は、デナーのボッシュにおける数十年の貢献に感謝の意を表しています。「監査役会は、フォルクマル・デナーに大変感謝しています。彼は、経済的効果と技術的先見性に満ちた経営手腕を発揮してくれました。そして、今後の持続可能性への会社の取り組みに関する方針を定め、グループをデジタルの未来に対応できるようにしました。ボッシュは彼のリーダーシップのもとで、早くも2020年2月に世界で初めてカーボンニュートラルを達成した事業会社となり、さらにAIとIoTの分野においても世界的な先導者になりました」と、共同経営者会の代表社員兼ロバート・ボッシュGmbH監査役会の会長を務めるフランツ・フェーレンバッハは述べました。また、創業家を代表して、クリストフ・ボッシュは次のように述べました。「創業家は、会社を指導する立場にあるフォルクマル・デナーが、創業者の価値観に忠実であり続けたことに感謝の意を表したいと思います」

シュテファン・ハルトゥング(55歳)は、2022年1月1日付けで新たに取締役会会長に就任します。同時に、出資者としてロバート・ボッシュ工業信託合資会社に加わります。機械工学博士号を持つハルトゥングは、17年間ボッシュに勤務し、2013年からボッシュ取締役会メンバーを務めてきました。2019年からは、モビリティ ソリューションズのトップとして、ボッシュ最大の事業セクターを率いています。それ以前は、エネルギー・ビルディングテクノロジーや産業機器テクノロジーなどの事業セクターを担当してきました。ハルトゥングは、以前にBosch Power ToolsやBSH Hausgeräteで管理職を務めるなど、グループの多くの部門で直接経験を積み、すべての事業セクターにおける製品とサービスのラインナップ全体に精通しています。最近では、モビリティ ソリューションズ事業セクターの体系的再編に尽力し、未来のモビリティに向けた新たな機会を生み出しています。

クリスティアン・フィッシャー(53歳)は、2022年1月1日付けでボッシュ取締役会副会長に就任します。同時に、ロバート・ボッシュ工業信託合資会社の出資者になります。フィッシャーは、2018年からボッシュの取締役会に加わり、最初はエネルギー・ビルディングテクノロジー事業セクターを担当しました。チーフパフォーマンスオフィサーとして、グループ全体の収益力を体系的に改善するためのプログラムを設計・導入し、成功に導きました。また、2021年7月1日付けで電動工具事業部と子会社のBSH Hausgeräte GmbHを含む消費財事業セクターならびに、欧州、中東、アフリカ、東南アジア、オーストラリア地域における責務を担います。経済学博士号を持つフィッシャーは、他企業の取締役会メンバーを経た後、ボッシュ取締役会に加わりました。

マルクス・ハイン(56歳)は、2022年1月1日付けでモビリティ ソリューションズ事業部門長に就任します。取締役会においては、2015年よりモビリティ ソリューションズ事業セクターの全世界の販売とマーケティングを担当してきました。さらにハインは、オートモーティブ アフターマーケット事業部、コネクテッド モビリティ ソリューションズ事業部、子会社のETAS GmbH、そしてボッシュエンジニアリングGmbHも担当しています。ボッシュエンジニアリングには、部門横断の商用車およびオフロード組織も含まれます。機械工学博士号を持つハインは、1999年からボッシュに勤務しています。

シュテファン・アーセンケルシュバウマーの後を継いで財務担当取締役(CFO)になるマルクス・フォーシュナー(54歳)は、2022年1月1日付けで新たにロバート・ボッシュGmbHの取締役に就任します。同時に、ボッシュ・グループのチーフ・パフォーマンス・オフィサー(CPO)の役目を、クリスティアン・フィッシャーから引き継ぎます。フォーシュナーは、2015年からBosch Rexroth AGの取締役会メンバーとなり、商務を担当してきました。1996年に管理職研修生としてボッシュ・グループに入社したフォーシュナーは、コンピューター科学と経営学を学び、シュトゥットガルト大学の研究開発マネジメント研究所で博士号を取得しています。

出資者と監査役会は、シュテファン・ハルトゥング、クリスティアン・フィッシャー、マルクス・ハイン、マルクス・フォーシュナーの新たな役割における活躍に期待しています。

ロバート・ボッシュ工業信託合資会社およびロバート・ボッシュGmbH監査役会のその他の人事異動
ヴォルフガング・マルホー(71歳)は、2021年12月31日付けでボッシュを退任し、同日付けでロバート・ボッシュ工業信託合資会社も退任します。法学博士号を持つマルホーは、2014年7月からRBIKの出資者でした。彼は、2016年からRBIKのジェネラル パートナー(無限責任社員)となり、2012年の初めからロバート・ボッシュGmbH監査役会メンバーを務めてきました。共同経営者会と監査役会は、マルホーの功績に敬意を表し、取締役会メンバーおよび労使関係部長としての8年間を含めた40年以上にわたる会社への素晴らしい貢献に感謝の意を表しています。RBIKのジェネラル パートナー(無限責任社員)として、ロバート・ボッシュGmbH監査役会において彼の後を引き継ぐエーバーハルト・ファイトは、2019年4月からRBIKに加わっています。彼は59歳のエンジニアで、4.0 Ve IT GmbHの株主およびCarl Zeiss AGの監査役会メンバーでもあります。2016年の初めまでは、Festo AGの取締役会会長を務めていました。

シュテファン・ハルトゥングおよびクリスティアン・フィッシャーと共に2022年1月1日付けでロバート・ボッシュ工業信託合資会社の出資者となるミヒャエル・カシュケ(64歳)は、カールスルーエ工科大学(KIT)の監査役会会長であり、2016年4月からロバート・ボッシュGmbHの監査役会メンバーを務めてきました。カシュケは、2020年4月までCarl Zeiss AGの取締役会会長を務めていました。

2022年1月1日付けで発足する取締役会の構成

ロバート・ボッシュGmbH取締役会
シュテファン・ハルトゥング 会長(CEO)
クリスティアン・フィッシャー 副会長
フィリズ・アルブレヒト 人事担当取締役(CHRO)
(新)マルクス・フォーシュナー 財務担当取締役(CFO)およびチーフパフォーマンスオフィサー(CPO)
マルクス・ハイン モビリティ ソリューションズ事業部門長
ハラルド・クローガー モビリティ事業部門内でクロスドメイン コンピューティング ソリューションズ、シャシーシステム コントロール、オートモーティブ エレクトロニクスなどを担当
ロルフ・ナヨルク 産業機器テクノロジー事業セクター担当

ロバート・ボッシュGmbH監査役会
(新)シュテファン・アーセンケルシュバウマー 会長
Frank Sell 副会長

その他のメンバー
Nadine Boguslawski
クリストフ・ボッシュ
Christian Brunkhorst
Elgar Fleisch
Klaus Friedrich
Mario Gutmann
Jörg Hofmann
(新)ミヒャエル・カシュケ
Renate Köcher
Martina Koederitz
Matthias Georg Madelung
Kerstin Mai
Oliver Simon
Karin Solda
Peter Spuhler
(新)エーバーハルト・ファイト
Richard Vogt
Beatrice Weder di Mauro

ロバート・ボッシュ工業信託合資会社
新たなマネージングパートナー:
シュテファン・アーセンケルシュバウマー(2021年末までロバート・ボッシュGmbH取締役会副会長)
エーバーハルト・ファイト(前Festo AG取締役会会長)

その他の出資者
クリストフ・ボッシュ ボッシュ家代表
(新)クリスティアン・フィッシャー 2022年1月1日よりロバート・ボッシュGmbH取締役会副会長
Elgar Fleisch ETHチューリッヒおよびザンクト・ガレン大学の情報技術マネジメント教授
Lino Guzzella 前ETHチューリッヒ学長
(新)シュテファン・ハルトゥング 2022年1月1日付けでロバート・ボッシュGmbH取締役会会長
(新)ミヒャエル・カシュケ 前Carl Zeiss AG取締役会会長
Renate Köcher アレンスバッハ世論調査研究所マネジングディレクター
Peter Spuhler スイス企業Stadler Rail AGの大株主および監査役会会長

ロバート・ボッシュ工業信託合資会社について
RBIKは、ロバート・ボッシュGmbHの株主の事業機能を担っています。ロバート・ボッシュ工業信託合資会社(industrial trust)の役割は、ロバート・ボッシュGmbH独自の経営体制に由来します。この体制は1964年から実施され、創業者のロバート・ボッシュ(1861~1942年)の経営理念を守っています。ロバート・ボッシュGmbHの株式資本の 94%は公益法人であるロバート・ボッシュ財団が保有しており、 議決権の大半はロバート・ボッシュ工業信託合資会社が保有し、株主の事業機能を担っています。

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このプレスリリースは2021年6月24日に Robert Bosch GmbH より発行されました。
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