シュトゥットガルト(ドイツ) – ボッシュとメルセデス・ベンツは、自動運転に向けた重要なマイルストーンを達成しました。ドイツの連邦自動車交通局(KBA)は、シュトゥットガルト空港でAPCOAが運営するP6駐車場において、高度に自動化された駐車システムの使用を承認しました。これにより、SAEレベル41に対応する高度に自動化されたドライバーレスの駐車システム機能が、世界で初めて正式に商用利用を承認されたことになります。自動運転の技術的進歩は、未来のモビリティにおいて重要な役割を果たします。車両とインフラが運転と操作を代行することで、ドライバーは駐車スペースを探したり、狭いスペースでの駐車に時間を取られたりすることなく、時間を有効的に活用することができます。

メルセデス・ベンツ・グループAG 取締役会メンバー、開発・調達担当 チーフテクノロジーオフィサーのMarkus Schäfer氏は次のように述べています。
「技術パートナーであるボッシュと共同開発した、高度に自動化されたドライバーレスパーキング機能が、世界で初めてお客様向けに承認されたことは、イノベーションのリーダーシップと『Made in Germany』が両立することを示しています。ドライブパイロット(DRIVE PILOT)レベル3システムの市場投入に続き、インテリジェントパークパイロット(INTELLIGENT PARK PILOT)で駐車を可能にするレベル4システムも、今年中に提供する予定です。私たちはテクノロジーがいかに生活を便利にし、貴重な時間を取り戻すことができるかを、お客様に示しています」

ロバート・ボッシュGmbH取締役メンバー兼モビリティ ソリューション事業セクター統括部門長であるマルクス・ハインは、「ドライバーレスパーキングは、モビリティの自動化において重要な要素を担います。パートナーであるメルセデス・ベンツと共同開発した高度な自動パーキングシステムは、この開発計画がいかに進んでいるかを示しています。日常の自動運転は、ドライバーレスパーキングから始まることになるでしょう」と、述べています。続けて「ボッシュは当初から駐車場のインフラをインテリジェント化するというアプローチをとり、この分野で基準を設定しました。将来的には、より多くの駐車場に必要なインフラ技術を装備することを目指しており、今後数年間で世界中の数百もの駐車場で実行する予定です」

APCOA PARKINGグループの取締役会メンバーで最高商務責任者のFrank van der Sant氏は、次のように述べています。
「ボッシュ、メルセデス・ベンツ、そしてシュトゥットガルト空港と協力して、ドライバーレスな、非接触駐車用のネットワーク化されたシステム開発に成功したことを非常に嬉しく思います。私たちのデジタルプラットフォームであるAPCOA FLOWは、駐車スペースの予約、駐車場への非接触入場、駐車場利用料金の自動請求に使用可能です。これはお客様にとって、計画の確実性、無駄な時間の節約、歩行距離の短縮、非接触型キャッシュレス駐車手続きという点で、大幅な利便性の向上を意味します」

シュトゥットガルト空港を運営するFlughafen Stuttgart GmbHの広報責任者であるWalter Schoefer氏は次のように述べています。
「シュトゥットガルト空港が、この世界初の舞台となる空港として選ばれたことを誇りに思います。このプロジェクトは、私たちの地域がいかに革新的であるかを示しています。特に急いでいる時や、空港ですぐに車から下りたい時には、自動バレーパーキングがフライトの乗客の快適性と利便性を高め、時間を節約してくれます。」

ドライバーレスパーキングを支える技術
自動バレーパーキングでは、駐車場に乗り入れて降車したら、スマートフォンアプリでタップするだけで車両が駐車スペースへ移動するため、ドライバーが不要です。ドライバーが駐車場を離れると、車両は割り当てられたスペースに自ら移動して駐車するため、ドライバーは駐車の代わりに節約できた時間を別のことに費やすことができます。帰る時も、車両はまったく同じ方法で乗車位置に戻ってきます。このプロセスは、ボッシュが提供して駐車場に設置したインテリジェントなインフラと、メルセデス・ベンツが提供した車両技術の相互作用によって実現しています。駐車場内に設置されたボッシュのセンサーは、走行経路とその周囲をモニターし、車両の誘導に必要な情報を提供します。車両に組み込まれたテクノロジーが、インフラからの指示を運転操作に変換しています。このようにして車両はスロープを上がったり下がったりしながら駐車場の中を行き来します。インフラのセンサーが障害物を検知すると、車両はブレーキをかけて安全に完全停止します。ルート上に障害物がなくなると、目標までの走行を続けます。

ボッシュとメルセデス・ベンツはシュトゥットガルトのメルセデス・ベンツ博物館の駐車場で、人間による監視不要の開発車両を用いた自動バレーパーキングを日常的に運用するという世界初の承認を2019年に取得しました。今回発行された承認はそれを超えるもので、シュトゥットガルト空港のP6駐車場での自家用車を対象にした商用運用を可能にしています。承認の基準となったのは、2021年7月にドイツで施行された、自動車のSAEレベル4¹ に準拠したドライバーレス走行を許可する法律です(BMDV –自動運転の世界的リーダーになるドイツ:英)。この法律の駐車システムへの適用はドイツ連邦デジタル・交通省(BMDV)およびKBAとの緊密な連携の下で実施されました。2022年5月20日にドイツ議会の上院を通過したAFGBV(自動運転指令)は、レベル4車両が満たすべきドイツの道路交通法の基準を明確に規定しています。

両社はシュトゥットガルト空港のAPCOA P6駐車場でドライバーレスパーキングサービスを段階的に開始する予定です。運用開始後は、2022年7月以降に製造されたSクラスおよびEQSのうち、Mercedes me connectの一部としてインテリジェントパークパイロット2サービスが搭載された車種を所有し、このサービスを有効化したお客様が、P6駐車場で同機能を運用開始日から使用できるようになります。ドライバーはMercedes meアプリを使用して事前に駐車スペースを予約しておけば、あらかじめ設定された降車エリアで車両から降りることができます。すべての乗客が車両から出た後、アプリは駐車動作を開始します。駐車システムは予約された駐車スペースへのルートに障害物がないかどうか、他のすべての技術的な要件が満たされているかどうかを確認します。問題がなければ、ドライバーはインテリジェントなインフラが車両の制御を引き継いだことを確認する通知をアプリで受け取り、駐車場を離れることができます。車両は自動的に発進し、駐車スペースへのルートを見つけます。ドライバーが駐車場から車両を回収したい場合は、スマートフォンのコマンドで呼び出すことができます。その後、車両は所定の乗車エリアに向かいます。

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このプレスリリースは2022年11月30日に Robert Bosch GmbH より発行されました。
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